ここでは、ワードプレスを安全に別の全く新しいサーバーに移行(引っ越し)する手順について解説いたします。
すべてのデータをダウンロード
ワードプレスのデータは、大きく分けて、データベースのデータと実フォルダのプログラムデータに分けられます。データベースには投稿の文字列やワードプレスの各種設定、プラグインの設定や保存データ、アクセス解析プラグインのアクセスログなどが含まれています。
その他のワードプレスの実フォルダに含まれているデータは、ワードプレス本体のプログラム、プラグインのプログラム、テーマのプログラム、アップロードされた画像データなどが含まれます。
データベースはphpmyadminを使用して、実データはFTPを使用してすべていったんローカルに移します。
新しいサーバーにデータベースをインポートする
ダウンロードしたデータベースを新しいサーバーのデータベースにインポートします。この際に、データベースの名前やパスワードが変わる場合がありますのでその情報を記録しておき、ワードプレス本体データのwp-config.phpに記載します。
データベースが非常に大きい場合は、ツールを使いデータベースを分割するなどしてインポートさせます。
新しいサーバーに実フォルダのデータをアップロードする
FTPソフトウェアを使いすべての実ファイルデータを新しいサーバーにアップロードします。
htaccessファイルを作成する
過去のワードプレスのパーマリンクの設定や、新しいサーバのフォルダ構造などを考慮してhtaccessファイルを生成して新しいサーバーにアップロードします。
データーベースのデータを一部置き換える
ドメインやワードプレスのディレクトリを変える場合は、データベースに過去のドメインやフォルダ名が記録されている部分をすべて置き換える必要があります。
パーミッションを適切に設定する
ワードプレスのすべてのフォルダのパーミッション(フォルダのアクセス権限)を適切に設定します。例えば、wp-contents/upload フォルダは、投稿に追加される画像の置き場ですので書き込み可にしていなければ、投稿に画像を追加する事ができなくなってしまいます。
ドメインを向けかえる
最後にドメインを新サーバーに向けかえる設定をドメイン契約サーバー管理画面から行います。DNS設定を新しいサーバーのIPアドレスに書き換えると同じドメインでアクセスしても旧サーバーから新しいサーバーのIPにユーザーのアクセスが向くようになります。
この際に一定期間ユーザーのアクセスが旧サーバーと新サーバーへとモザイク状(旧サーバーと新サーバー双方にアクセスがある状況)になってしまいます。
これは、世界中のネームサーバー(ドメイン名とIPアドレスをひもづけている特殊なサーバー)のIPアドレス書き換え作業が浸透していくのに時間がかかるからです。最長48時間、平均4〜5時間はこのような状態になります。もし、この時点で旧サーバーのデータを削除してしまっていたら、一定数のユーザーがサイトにアクセスできなくなってしまいますので注意が必要です。
動作確認
新しいサーバーですべてのページが適切に表示されるか、リンク切れしていないか、レイアウトが崩れていないか、投稿ができるか、メディアがアップロードできるかなどを詳細に検査いたします。
旧サーバーと新サーバーでPHPのバージョンが違う場合にStandard strictエラーなどが出る事もありますので、この場合はエラーを表示させないように設定します。