最近WPドクターにご相談が多いのが、PHP7にサーバーを変えてワードプレスを高速化されたいというものです。今回はワードプレスをPHP7にしても問題がないかどうかを解説いたします。
※PHPとはワードプレスが書かれているプログラミング言語でサーバーにインストールされて動作しています。PHP7は2016年に登場した最新のPHPです。
WordPress本体とPHP7の対応状況
ワードプレス本体は、4.7以降の場合PHP7に完全に対応し推奨となっています。ゆえにワードプレスを最新状態にされている場合はこの部分は心配される必要はありません。
高速化についてですが、PHP7の動作速度は過去のバージョンより2~3倍高速だといわれており、ベンチマークテストでも2倍程度の高速化になる(同一時間にワードプレスのリクエスト処理可能数が2倍ほどになる)と調査されています。
出典 https://www.jeffgeerling.com/blogs/jeff-geerling/benchmarking-drupal-8-php-7-vs-hhvm
PHP7とワードプレスのプラグインとテーマの対応の問題
PHPはメジャーアップデートのたびに、大きく言語の構造が変わることで有名です。ゆえに、プラグインやテーマに古いPHPの書き方が残っているとエラーやワーニングを発生させることがあります。
エラーが発生すると最悪サイトが表示されなくなるため、PHPを7に変える場合は、テーマやプラグインにエラーやワーニングを発生させるような古いコードの書き方が残っていないかどうかを調べる必要がございます。
プラグインやテーマがPHP7対応かどうか調べる
PHP Compatibility Checker を使用すると、現在お使いのテーマやプラグインがPHP7に対応しているかどうかを調べることができます。
(本当に安全にサイトがPHP7にしても問題ないかどうか調べるにはPHP7の仮想環境を用意して確かめることが最も良いです)
プラグインをインストールされたら、管理画面左メニュー>ツール>PHP Compatibility をクリックし、PHP7をチェックしてScan Siteボタンを押します。
プラグインの数によってはスキャン完了まで20分~30分かかる場合もあります。そのまま待つと、下図のような画面でPHP7の対応状況が表示されます。
Errorと表示されている項目がある場合は、こんままPHP7にアップデートするとサイトに不具合が出る可能性が高くなりますので、該当部分を手作業でPHP7用に書き換えて修正するか、プラグインの利用を停止する必要がございます。
PHP7にアップデートするべき?
ワードプレスドクターでは2017年現在では、非常に多くのプラグインやテーマがPHP7に対応していないことがわかっているため、気軽にサーバーの操作でPHP7にしてしまうのは多少リスクが大きいと考えています。
この場合PHP7の別環境を用意してそこに同一のサイトを構築したうえで動作確認ののちに本番サーバーにもPHP7を適応する方がよいかと存じます。
弊社では、PHP7の仮想環境を保有しているため、御社サイトを仮想環境にてアップデート、動作テストすることも可能です。
WordPressでお困りのこと、復旧、カスタマイズ、アップデートなどのご依頼はWPドクターまでお気軽にお問い合わせ&ご依頼ください