ワードプレスのテーマのアップデートでサイトの見た目が大きく変わったり、機能が使えなくなるような不具合が起こる原因と対処方法についてご紹介いたします。
テーマはどのようにアップデートされる?
ワードプレスがプログラムで行う、テーマのアップデート方法は非常に単純です。新しいバージョンのテーマのZIPファイルをインターネット経由でダウンロードし、それをwp-content/upgrade フォルダに展開し、全てのファイルを過去のテーマフォルダ内に上書きします。(ただ、独自に加えられた新バージョンのテーマに含まれないファイルや画像等はそのまま残ります)
この為、新しいバージョンのテーマに含まれているfunctions.phpやstyle.cssも上書きされ、本体テーマの様々なファイルに加えられていた修正やstyle.cssのデザインは消えてしまいます。
これがテーマのアップデートでサイトの機能が無くなったり、変更したデザイン等が消えてしまうように見える原因となります。
アップデートで消えた機能やデザインは復活できる?
結論から申しますと、一度上書きで消えてしまったテーマのカスタマイズは復元が困難です。(style.cssの内容はinternet archiveなどから復元できる可能性がございます)
もしテーマのバックアップがある場合、古いテーマでサーバーの更新されてしまったテーマを再度上書きすることで復元できる場合があります。
ただ、新テーマで何らかの設定が増えていたり、設定が自動で書き換えされることもあり、再上書きで設定データ等が壊れることもありますので、サイトのフルバックアップと可能であればテスト環境で動作確認する等の検証後に古いテーマで上書きすることをお勧めいたします。
テーマのアップデートでカスタマイズが消えてしまわないように、子テーマを作成し、functions.phpやstyle.cssが残るようにしましょう
ワードプレスにはテーマのアップデートで上記のような症状が起こりにくくなるように、子テーマという仕組みがございます。
functions.phpやstyle.cssを子テーマに移しカスタマイズし、その子テーマを有効にすることで、親テーマが更新されても子テーマの方にカスタマイズが残る仕組みです。
※オリジナルテーマの場合はアップデートが基本的にはありませんので、子テーマを作成いただく必要はございません。
この為、ワードプレス公式テーマやアップデートが頻繁にあるようなテーマはカスタマイズした場合はアップデートをされないでおくか、子テーマにカスタマイズを移してアップデートいただくことが必要でございます。
※テーマをアップデートしない場合セキュリティーが問題となりますが、テーマの脆弱性が発見されることはプラグインに比べますと稀です。(例えばCVSSで危険度9以上のテーマの脆弱性はプラグインの脆弱性の10分の1以下しか発見されていません)
ただ、普及度の高いテーマは脆弱性が狙われることはございますのでそういったテーマをお使いの場合は子テーマ化をお勧めいたします。
WPドクターではワードプレスの専門家によるテーマの子テーマ化や、アップデートで消えてしまった機能やデザインの復元、動作検証等を代行いたします。お気軽にご相談お送りください。